超蝶ますか？【蝶ますか？オマージュ】

カメオはカメコに告白をしようとしていた。
しかしそれは、一匹の蝶によって夢のまた夢になったという。
カメオは蝶だ。 ある日、自分が人間になる夢を見た。 次の日、カメオは死んだ。
ある画家の絵には1匹の蝶が描かれている。その蝶がカメオの命を救った。
「蝶が出てくる夢を見ると、好きな人と結ばれる」という噂があるが、その噂を流したのはカメコである。カメコは、その噂は実話であるという。
いったい、どういうことだろう？

※紅まるさん、メトロノームさん、びーんずさん、芳香さんの問題です。

カメオ「カメコさん。僕はあなたのことが好きです。付き合ってください！」
カメコ「実は私もカメオ君のことが好きだったんだ。」
カメオ「やったー！」

はっ！なんだ、夢だったのか…。
蝶のカメオは人間になって人間の女の子のカメコに告白する夢を見た。
カメオの恋は夢に終わってしまうかと思われたが…。

翌日、カメオが空を飛んでいると、なんと道を歩いているカメコを見つけた。
カメオ「カメコさん。僕はまだあなたのことが諦めきれない。僕と付き合ってください！」　　
カメコ「わっ！いきなり虫がっ！」
カメオ「ブベッ！」
カメオはカメコにアタック（物理）したが、驚いたカメコに持っていた鞄ではたき落とされて死んだ。カメオの恋は夢のまた夢になってしまうかと思われたが…。

カメオには前世の記憶がある。
前世はどうやら蝶だったらしい。
人間の女の子に告白して殺されるとは、我ながら無謀なことをしたものだ。
カメオ「はあ…。僕は所詮ただの蝶なのかな。」
カメオは売れない作家である。生活は困窮し、頼れる身内もいない。
カメオ「もう一度死んだら蝶に戻れるかな…。」
カメオが街をふらふらさまよっていると、とある画廊の一枚の絵に目が止まった。
その絵には一匹の蝶が描かれていた。
カメオ「もしかして、これって僕？」
？？？「あのっ！それってどういうことですか！？」

カメコはよく同じ夢を見る。
幼いときに、いきなり飛んできた蝶をはたき落としてからだ。
夢の中で、はたき落とされた蝶は何かを伝えようとしているようだが、カメコには蝶の言葉が分からない。
カメコには絵の才能があった。夢で見た蝶を描いた絵が賞を受賞し、カメコは新進気鋭の画家としてデビューした。
その絵はとある画廊に飾られることになり、カメコは自分の絵を見に行った。
絵の前には一人の男が驚愕の表情で立ち尽くしていた。

カメオ「もしかして、これって僕？」
カメコ「あのっ！それってどういうことですか！？」
カメオ「あぁ、信じてもらえないだろうけれど、僕の前世は蝶だったんだ。人間の女の子に告白してはたき落とされて死んじゃったんだけどね。」
カメコ「その女の子って私かも…。」
カメオ「えっ！もしかして君がカメコさん？」
カメコ「あのとき、告白してくれていたんですね。それなのに私…。」
カメオ「カメコさんのせいじゃないよ！僕が馬鹿だったのさ。」
カメコ「あの…。この後時間ありますか？」
カメオ「ああ。僕も聞きたいことがいっぱいあるしね。」

カメコ「ねえ知ってる？蝶が出てくる夢を見ると、好きな人と結ばれるんだよ。」
ウミコ「えー。本当ですか？」
カメコ「嘘じゃないよ。なんせ実話だからね。」
ウミコ「ますます信じられません。」
カメコ「じゃあ、この絵本を読んでみてよ。」

『蝶のカメオの大冒険』
カメヤマ　カメコ　絵　
カメヤマ　カメオ　文