街を歩く男の身なりが周りと比べてあまりに安っぽかったことから、
ラテオはその男をかなりの金持ちだと判断した。
なぜだろう?
転載元: 「新米探偵ラテオ 第1話」 作者: 人参 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/252
高級ブティックやオフィスビルが立ち並ぶ街、ラテ・アベニュー。
この街で一人前の探偵を目指すべく、
探偵見習いとして働き始めたラテオは、
仕事の合間に通り沿いの喫茶店で一服していた。
窓際の席に座り、道ゆく人々を眺めてみると、
やはり高級な服やパリッとしたスーツに身を包んだ者ばかりである。
そんな中、ラテオの目に留まったのは、ひときわ安っぽい身なりの男。
20代後半から30代あたりだろうか。
その男は部屋着のようなスウェットにサンダルを履いて、手ぶらで歩いている。
なぜこんな格好でこの街に?まるで近所を出歩くような…
と考えたラテオは1つのアイデアを得た。
こんな格好で歩いているということは、男はこの近所に住んでいると考えられる。
一等地であるラテ・アベニューの家賃は、郊外と比べれば桁違いに高い。
つまり、あの男は相当な金持ちなのだろう。
超一流の探偵になれば、俺もこの街に―
ラテオはそんな野望を抱きつつ、カフェラテを喉に流し込んで職場に戻った。