諸団体の役員クラスを集めた、チャリティパーティーの企画担当になった逆瀬川課長は、部下の御影と一緒にラッフルの景品のチェックをしている。
お金持ちのお偉方でも、なんだかんだ言ってこういうのは好きらしい。
「課長、なんですか?この細長い優勝景品。…あー、あれか!良いやつ!!欲しい!」
「でしょ?良いよね、御影?私も欲しい」
「かなり嵩高いけど、どーせ皆さまショファー付きの車でいらっしゃってるんでしょうから、大丈夫ですよねw」
しかし、パーティーが始まり、会場を見渡した逆瀬川は、「What the heck! 誰やねんあれ選んだの」と小声で毒付いた。
なぜだろう?
転載元: 「I know it's long gone」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/10385
*優勝景品はハンズフリードライヤーだが、お偉いさんは割と年齢の行った男性が多く、ドライヤーに関しては、その、あまり、使うこともなさそうだから。
「着席者ざっと見、8割方ドライヤー使わないで良さそうな人たち」
「やめてくださいよ逆瀬川課長。意識しちゃうじゃないですか?ああもうそこにしか目がいかないww」
なお優勝者は、その中でもいちばん…な男性だったが、幸いにも、「わはは 私は使わんが、嫁と孫たちの間で取り合いになりそうだな」 と豪快に笑い飛ばすタイプだったので、空気が凍ることもなかった。