9月某日。とある公園で女子高生の死体が発見された。
ズタズタに引き裂かれた衣服、全身の切り傷、胸に深々と突き刺さったナイフ、
そして何より、傍らに置かれていたドクロがかかれたメッセージカードと、青い宝石。
誰がどうみても、世間を騒がせる連続殺人鬼、ジュエル・ザ・リッパーの仕業に間違いなかった。
しかし、現場に到着したカメオ刑事は、死体を一目みた瞬間、これが模倣犯であると断定した。
いったいなぜ?
転載元: 「切り裂き宝石魔」 作者: リュウキ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/207ジュエル・ザ・リッパーは、世間を騒がせる連続殺人鬼である。
その凄惨な死体の状況やメッセージカード等も印象的だが、もう一つ、世間には公表されていないある特徴がある。
それは、被害者は全員、誕生日に殺害されているということだ。
そして傍らに置かれた宝石は、彼らの、そしてその月の誕生石なのである。
今回の被害者である女子高生は、カメオ刑事の娘であった。
現場に到着した彼は、死体を一目みて、それが自分の娘であることがすぐわかった。
だからこそ気づいた。今日が娘の誕生日ではないことに。
発見までの誤差を含めても、誕生日は大分離れている。
傍らの青い宝石ーー9月の誕生石であるサファイアも、娘の誕生石ではない。
だからこそ、カメオ刑事はこれが模倣犯であると断定したのである。