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僕はこれからを生きていく。

[ウミガメのスープ]

隣の家が空き家であることを知った無職のカメオは、それを機に真面目に仕事を始めることにした。
何故だろう。

注意1:この問題はこちらの続編の物語です。ヒントとしてどうぞ。


出題者:
出題時間: 2018年10月22日 22:58
解決時間: 2018年10月22日 23:29
© 2018 エルナト 作者から明示的に許可をもらわない限り、あなたはこの問題を複製・転載・改変することはできません。
転載元: 「僕はこれからを生きていく。」 作者: エルナト (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/2423
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***答え***
幽霊の過去の辛い話を聞き、彼の分まで前向きに生きていこうと心に決めたから。

***

僕は恐れおののいた。
何故なら、ずっと住んでいると思っていた隣人の「カメコ」はとっくの昔に引っ越していて、隣の家は空き家だったのだ。
じゃあ、あの優しい「トントン」は、一体誰が──。
僕は意を決して大家にお願いし、隣の家の鍵を借りて中へ入った。

***

残念ながら僕の予想は外れていた。
隣の家で僕を励ましてくれていたのは、美人なお姉さんではなかったらしい。
でも、彼は僕を見ても特に何も驚かなかった。
どうやら、僕がもうこの世にいないということに気付いていたようだ。
僕は、彼に全てを話した。そうしたら、彼は涙を流してくれたんだ。
こんな僕の人生を、哀れんでくれた。
あぁ。やっぱりそうだ。
「あなた」は、こんなにも優しい心の持ち主だ。
だからこそ、世の中のいろんなことに耐えられなくなって、「あなた」は「あなた」の世界に閉じこもってしまっていたんだね。
だから、ありがとう。僕は、「あなた」のことを、「あなた」の優しさを、決して忘れない。
だからどうか、これからも優しい「あなた」でいてください。
「あなた」のそのまだ何にでもなれる綺麗な体がどんな人生を歩んでいくのか、ずっと見守っていたいと思うから。
そんな優しい「あなた」に向けて、僕はさようならと伝えた。

***

平穏な暮らしが続き、3年。
私にもついに春が来たみたいです。
出会いは、近所のコンビニエンスストアでした。
ただの店員さんだったのですが、私は一目惚れしてしまったんです。
とても清々しくて、爽やかで──。
そうしたら、友達が彼のことを教えてくれました。
どうやら、向こうも私のことが気になってくれていたみたい。
用もないのにコンビニに通い続けて良かった。
どうか、この恋がうまく実りますように──。

***

僕が社会に出て早くも5年、新しい人間関係にも慣れ、僕の人生は大きく動き始めていた。
ついに、結婚することになった。
出会いは僕が働いていた店の客として彼女が訪れたことだった。
思えば、僕が真剣に恋をしたのはこれが初めてだと思う。
あの時隣に住んでいた「カメコ」さんは、顔も見たことがなかった。
ただ、生活音から女性であると知って、姿も後ろ姿を見ただけだった。
あの頃の僕は、きっとどうかしていたんだな。
だからもし、「カメコ」さん、「君」に会うことがあったなら、僕は「君」に心から謝りたいと思う。
そして今、目の前にいる女性──「キコ」さんと、僕は幸せな人生を歩もうと思う。

──あれ? 変だな?
あぁ、そうか、だいぶ体が馴染んできたせいで、記憶が混ざってきているんだね。
こんなの僕の記憶じゃないはずなのに。

「カメオ」くん、「あなた」の記憶とともに──僕はこれからを生きていく。

***本当の答え***
幽霊に体を奪われたから。
※回答は基本的に上の回答となるように誘導する。万が一こちらの回答が先に出た時はエルナトは泣きながら正解のクラッカーを鳴らすものとする。


出題者:
参加するには または してください
パトロン:
アシカ人参
と 匿名パトロン 3 名
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Cindy