礼など要らぬ

[Classic] [Long-term Yami]

サトーは母国の公務員試験に受かり、希望通り諜報機関に就職することになった。

3ヶ月間の厳しい新人研修を受けたサトーは、諜報活動に必要なあらゆる能力の高さが認められ、指導員は「100年に1人の逸材」と言い切った。
だが、サトーの行動に関する記録をすべて精査した人事部は、サトーが「ありがとう」と言った事実に目を留め、諜報活動に不向きと判定して別部署に配属することにした。

サトーが「ありがとう」と言ったのは決して声を出してはいけない状況ではなかったし、「ありがとう」という言葉自体に問題があったわけでもないのだが、何故サトーは諜報活動に不向きと判定されたのだろう?


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Created At: Mar 18, 2020, 1:32 PM
Solved At: Mar 23, 2020, 2:00 PM
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研修中の3ヶ月間、新人たちを写し続けていた数多のビデオカメラの映像を調べた人事部員は、サトーが眠るとしばしばハッキリとした寝言を言うことに気付いた。

寝言は自分でコントロールできるようなものではない。
言葉がハッキリしない寝言ならばまだ良いのだが、寝言でハッキリと機密情報を言われたら大変だ。
何よりも、敵国に潜入調査をしている時に寝言を聞かれたら、諜報員だとバレてしまう可能性もあるのだ。

人事部はサトーを諜報部に配属するのをやめ、訓練課に配属することにしたのだった。


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Cindy