時間が経てば

ある雨の日に山中でトラックが崖から転落した。ドライバーは通報した時に既に死んでいた。
しかし警察が駆けつけて調査すると、トラックのコンテナは開いていた。なおかつ何も積まれていなかったため、事故現場をみた誰かが事故後のトラックの積み荷を盗んだと思われた。
しかしそのような目撃情報は一切なく、積み荷を盗んだ犯人も捕まることはなかった。一体なぜ？

トラックはコンテナに大量の氷を積んでいた。
落下したときにでコンテナが開き、警察が来るまでの間に溶けて雨と混ざって流れていった。
なお、氷を溶けないようにするための冷房装置も落下の衝撃で壊れてしまっていた。
つまり、積み荷を盗んだ犯人など最初からいなかった。