黄金色の波紋

[ウミガメのスープ]

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カメオは,最近食べるようになった「カニバリビスケット」の量が,いつの間にか減っていることに気づいた.
その結果,国じゅうで無数の円が描かれた.

どういうことだろう?


出題者:
出題時間: 2021年1月22日 14:19
解決時間: 2021年1月22日 14:43
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【解答】
カメオは財政難に陥った国の為政者(国王)である.
「価格を据え置いて内容量を減らした」市販の菓子をヒントに,
「報酬を据え置いて労働時間を減らす」ことを思い立ち,自国の祝日を増やしたから.


【解説】
国王カメオが治めるラテラル国は,深刻な経済危機に直面していた.
輸入品の値上がりが続いており,国内産業は非常に厳しい状況にある.

幸い,この国の民は愚直なほど勤勉だ.
カメオが有給休暇を消化するように促しても,休もうとしない.
自分たちがもっと働けば,その分また国は豊かになると信じて清貧に甘んじている.
だが,この国には彼らに報いてやるだけの財源はもうない.
彼らの努力は,カメオ王にとって心の重荷ですらあった.

一人執務室で悩むカメオは,手元にあった市販品の菓子に手を伸ばした.
王宮の支出を抑えるために,最近食べるようになった安物だ.

ふと外袋を見ると,以前のものより内容量が減っている.
少し前まで40gだったのが,今や32g,
量を維持するために価格を上げても買ってもらえない.
だが,そのままでは材料費の高騰で経営が立ち行かない.
これは企業としても苦渋の選択なのだ.

国民がこれ以上働いても,彼らの収入を上げることは絶望的だ.
それならば,この菓子のように価格は据え置いて中身の量を減らす…
すなわち,彼らの収入はそのままで仕事の量を減らす…
それしか道はない.

「誰かある!…暦と赤ペンを持て!」
カメオの一声で,控えていた側近たちが整然と執務室に入ってきた.
「…もはやこうするしかあるまい.」
カメオはカレンダーにいくつかの赤丸を描いた.

こうして,ラテラル国に新たな祝日が制定され,国民の手によって国中のカレンダーに無数の赤い円が描き加えられた.

(本当にこれでいいのか…?)
側近たちが表情なく見つめる中,カメオ王の眉間のしわがより一層深くなった.


出題者:
参加するには または してください
パトロン:
アシカ人参
と 匿名パトロン 3 名
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Cindy