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I'd rather save an angel down

[ウミガメのスープ]

聡明で国民思いのカーメリータ女王の治めるタルタルーガ王国。アルコールの統制、国民の健康情報の登録など、先進的な福祉政策でも知られている。
人道問題に深い関心を寄せる女王は、残虐な刑罰として死刑を廃止したが、その社会施策により、犯罪の少ない平和な社会を築き上げていた。
しかし、ある時から、女王の国では、死刑制度が存在するようになった。どうしてだろうか?


出題者:
出題時間: 2021年4月15日 21:19
解決時間: 2021年4月15日 21:35
© 2021 gattabianca 作者から明示的に許可をもらわない限り、あなたはこの問題を複製・転載・改変することはできません。
転載元: 「I'd rather save an angel down」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/5773
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死刑制度を存続している国と合併したタルタルーガ王国。併合した国の国民感情に配慮し、当面死刑制度を温存した。

タルタルーガ国の隣国、ラテランドは汚職と腐敗に塗れた独裁国家であった。独裁者は恐怖政治により、人々を支配していたが、民主化の波には勝てず、とうとう独裁者は追放された。
そこで問題となったのが次の為政者である。また新たな独裁者が出ては元も子もない。元々ラテランドはタルタルーガの一部であったこともあり、ラテランドの民は、治世の安定した隣国タルタルーガの王室を、自分たちの君主として頂くことを望んだのである。王家もそれを受け入れた。
カーメリータ女王は考えた。ラテランドの制度をタルタルーガと同じものにしてしまうことは簡単だ。しかし、ラテランドの高年層には、ラテランドが厳しい締め付けをしていたからこそ、安定が保たれていたと信じている人たちもいる。ここで急に体制を変えたら、その人たちの不安や不満を招きかねない。だから、ラテランドの死刑制度はそのままにしておく。もちろん、実行することはない。そのような締め付けがなくても、平和は保てるということは、私たちの国を見ながら若い人がゆっくり学んでいってくれればいい。

「って私は思うんだけど、お兄様はどう思う?」
「いいよいいよ。さすがカメたんは賢いなあ。本当、父上も実力主義で王位継承者を決めてくれて良かったよな。俺たちには荷が重かったもん。カメたんも昔はあんな『死刑だもんっ!』とか言ってたのにな〜」

「ZENOお兄様!」昔と変わらない気の強そうな瞳で睨みつけ、唇を噛み締めてカーメリータ女王は言った。「…それ以上言ったら死刑。


出題者:
参加するには または してください
パトロン:
アシカ人参
と 匿名パトロン 3 名
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Cindy