Go and raise a glass and say

私は上司の逆瀬川課長と一緒に出張に来ていた。
現地の空港に着いた途端、課長が犬に吠えられた。
麻薬犬…ではなく、動植物検疫の仕事をしている犬である。
「うわ！すごいよく仕事してるなこの犬。大丈夫、ちゃんと公的な証明書を持っているから。」

そう、今回私たちは農業振興関係の業務をしているので、土のついた植物や生の野菜・果物の参考サンプルを持ち込んでいるのだ。
なので、カウンターで書類を見せて説明する上司。
しかし、なぜか時間がかかっている。

「おかしい。正式な書類のはずなのに、先方のオフィスに直接確認する必要があるとか言ってる。
ちょっと時間がかかるかもしれない。
ごめんだけど、御影、先に入国して現場に入っててくれる？
今日の視察は遅れるわけにはいかないの、わかってるでしょ？。
レンタカーは借りてあるから、それ運転して先に行ってて？
私は後で何とかして追いかけるから。」

えっ…出張先の現場までレンタカーで行くことは時々あったが、大抵当日の移動は課長が行っていた。
だから、私は大抵機内でハイボールなどを飲んでいるのだが、今回は課長がネットの友人に勧められたというトマトソーダを飲んでいたのだ。

良かった。
これで酒を飲んでいたら車の運転ができず、仕事に穴を開けるところだった。
ちょっと不安はあったが、私は空港のレンタカーカウンターに向かった。

＊いつもそのことばかり口にして恐縮ですが、「最高難度だった」その言葉が私に与えた影響は絶大です。
　もっと厳しく言われたら心折れてやめてしまったかもしれないですし、何も言っていただかなければ、自分の出題姿勢を振り返る機会が持てませんでした。
　今後ともgattabiancaをはじめ、後進のご指導よろしくお願いします。
　Happy 4th Anniversary GoTo_Label さん！