ある若い女性が、老舗の喫茶店で働くことになった。
礼儀正しく清楚な彼女は、職場の人から気に入られて、まずはホールスタッフの仕事をすることになった。
勤務初日、支給された制服に名札を付け、彼女は朝から張り切って仕事に臨んだ。
常連客との接客の際は、「新人さん?」と優しく声をかけてくれるお客様もいれば、「いつものね~」とおかまいなしに注文してくるお客様もいて、失礼のないように対応するにはどうすればよいのか慌ててしまう場面もあったが、なんとかミスすることなく注文を取ることができた。
それから時計の針が回り、昼下がりに差し掛かったころ、とある風貌の常連客がひとりで入店した。
その客は白髪の男性で、眼光が鋭く、気難しそうな雰囲気をまとっている。
「いらっしゃいませ、すぐにお伺いします!」彼女はよく通る声を響かせて、そのお客様を席まで案内した。
特に失礼のない対応をしたつもりだった。
ところがその客は、席に付くやいなや、彼女の下の名前をぶっきらぼうに呼び捨てにした。
(えっ?初対面のはずのお客様が、一体どうして私の名前を知っているの?しかも呼び捨て…。)
彼女はすっかり面食らってしまった。
さて、彼女はどうして名前を呼び捨てにされたのだろうか?
※若干の要知識です。
転載元: 「I got to keep running now.」 作者: メロトロン (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/7694
「冷コーあります」
そう書かれたポスターが、大阪新世界のとある喫茶店の店頭に貼られている。
昭和の時代、大阪を中心とした関西圏で、アイスコーヒーのことを「冷コー」または「冷コ」と呼ぶ習慣があった。
現在では死語となっており、大型店の参入が続く昨今の喫茶店ではほとんど使われていない。
問題に登場するその常連客は、彼女の名前を呼び捨てにしたつもりはなく、昔ながらの言い方で、アイスコーヒーを注文しただけだった。
そして偶然にも、彼女の下の名前は「レイコ」だった。
正解条件:
・「冷コー」及び「レイコ」を当てる。
・「注文のつもりで言った言葉が、彼女の名前と同じだった」と推理する。