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【黒ますか?リサイクル】彼女のクローゼット・シック

[ウミガメのスープ]

stamp 衣服の整理整頓をしていたカメコは、数年前にクリーニングに出したはずの黒い服がきれいな状態ではなかったので、前向きな気持ちになった。
どういうことだろう?

*Q3 メロトロンさんのリサイクルです。


出題者:
出題時間: 2022年10月5日 20:57
解決時間: 2022年10月5日 22:45
© 2022 gattabianca 作者から明示的に許可をもらわない限り、あなたはこの問題を複製・転載・改変することはできません。
転載元: 「【黒ますか?リサイクル】彼女のクローゼット・シック」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/7964
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stamp *再三お直しを入れてガタガタになった服と、(刑務所で)健康を取り戻した私。


誰よりも、細く、美しくなりたい。



最初は、ただそれだけだった。

まずは過剰な運動。極端な食事制限。
少しでもカロリーの高そうなものは、全部リバースした。

でもそれだけでは、自分が痩せられないような気がした。そこから、「痩せる」と謳われたサプリメントや薬には全部手を出した。
その中でも、一番効果があると思っていた薬は特に買い続けた…それが違法なものであるとも知らずに。

逮捕された時、私は、警察の医者に「生きているのが不思議だ」と言われた。
そのぐらいの体重だった。

なので、私の刑務所生活は、ほとんど「健康を取り戻すこと」に費やされた。
それは体の健康だけではない。精神的な健康もだ。


刑務所を出る頃には、私の体型は、「普通より少し細い」ぐらいになっていた。
以前の私なら、「ぶくぶくで受け入れられない」姿だったであろう。



数年ぶりに帰った家。
そこには、今の私には入るわけもない服がたくさん並んでいた。

当時の私は、少しでも細く見えるようにと、黒い服ばかり着ていた。

何度も何度も無茶なお直しを重ね、リフォームされ尽くした服は、もはや元の美しかったシルエットを保っていない。
高級なブランド物のドレスがかたなしだ。
私は苦笑した。
きっとあの時の私の体は、この服のようにバランスを欠いていたのだろう。


もう私は、あんなふうに痩せなきゃいけないなんて思わない。
この服は戒めのためにとっておこう。



そして、私は家を出た。
新しい私の、新しい体に似合う、新しい服を買うために。


出題者:
参加するには または してください
パトロン:
アシカ人参
と 匿名パトロン 3 名
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Cindy