What about all the plans that ended in disaster?

シューフェティッシュの愛佳。
靴が大好きな彼女のマンションの玄関には、たくさんの靴が散らかっている。

たまたまジムの日だったので、ジム用の着替え一式を持っていた愛佳は、ドアを開けてすぐに素敵な黒いセパレートパンプスを脱ぎ捨て、ジムで履いている地味なスニーカーに履き替えた。

なぜだろうか？

＊地震で破片が飛び散っているかもしれないから。

愛佳は、少し離れた大学まで通っている。
その日の昼頃、愛佳の住んでいるあたりでは地震があった。
大学の方では大したことがなかったのだが、どうやら、マンションの辺りはそこそこ揺れが大きかったようだ。
その日愛佳はジムに行く予定だったのだが、心配だったので、まっすぐ家に帰ることにした。

ドアを開けると、玄関に靴が散乱している。
確かに愛佳は靴が好きで、たくさん持っているが、日頃はそんなに靴を出しっぱなしにはしていない。
しかし、今日は、積んであった靴箱などが全部落ちてきて、玄関にぶちまけられている状態だった。
これだけ揺れていたということは、食器や写真立てなど色々なものが落ちてきていて、破片が散らばっている可能性がある。
踏んでしまったら大変だ。
そう考えた愛佳は、とっさに普段ジムで履いているスニーカーに履き替え、部屋に入ったのである。