地球の裏側で複雑なダンスを考え付いた人がいたので、この街の治安は少し良くなったらしい。
なぜだろう?
*Q7 Polpobiancoのリサイクル(セルフリサイクル)です。
転載元: 「【おどりますか?リサイクル】&【二物衝撃 No.11】her kiss is a vampire grin」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/8462
*夜の公園で女の子たちが難しい振り付けを覚えようとダンスの練習をするようになり、気にかけた警官が夜見回るようになった。
「お姉さん、今回の振り付け、ガチむずいよね?カルロス、ほんと無茶言ってきてるww」
相変わらずこの「狼女」は私の名前を訊こうとしない。
あ、カルロス、っていうのは、私たちがジムでやってるダンスのクラスの振付師、カルロス・デ・バリローチェ(🇦🇷)のことだ。
3か月ごとに新しい振り付けが発表されて、私たちは必死でそれを覚える。
しかし、今季のは、いつもにも増して、めちゃくちゃ難しい。
「お姉さん、ちょっと公園で練習してかない?」
「え、今から?」
「そう。片方ずつイアホン差して音楽流して練習しようよ」
私たちは、ジムの帰り道の夜の公園で、片方ずつイアホンを指して、スマホから流れる曲に合わせて踊った。
しかし、その姿は、側から見たら…ちょっとした奇行だw
音楽が聞こえない状態でのダンスは、かなり怪しい動きに見えるから。
私たちは、まだ振り付けを覚えていなくて、あまりかっこよく踊れてないから、なおのことだ。
近所の人が通報したのか、警察の人がやってきた。
「あ、私たちダンスの練習してるんです!夜に音鳴らしたら近所迷惑かと思って!」
「なるほど…まあ夜も遅いから、あまり遅くならないようにね。駅まで少しあるからついて行きましょうか。」
「本当ですか!嬉しい!」
かくして、私たちは、ジムが終わってから公園で練習しては、駅まで警官に付き添って送ってもらう(毎回じゃないけど)ことが増えた。
私一人だったら恥ずかしくて遠慮しただろうが、この子はそんなの全然気にしてないらしい。
ある日、通りすがりの女の子たちが話してるのを聞いた。
「最近この辺よく警察の人見ない?事件とかあったの?」
「いや、聞かない。逆に、夜遅くなっても安心して帰れて良くない?」
「それもそうだね。」
それってもしかして私たちのせい?
まあ、結果オーライってことか。