…へ続く階段

血の繋がりのない子供を自分の子供のようにかわいがっていた男がその結果一人で死のうとしている。
状況を補完してください。

ある資産家の男は自分の妻が不義を働いていると当時から不倫関係にあった女性によって思い込み、妻を家から追い出した。
すぐに不倫相手の女性と再婚し、その女性が産んだ子を自分の子と信じて疑っていなかった。
それだけならまだしも男は前妻が残した自身の実の子を前妻と存在しもしない間男の子だと思い込んで想像を絶する仕打ちをしていた。
妻の座におさまった元不倫相手とその子供も前妻の子を酷い目に合わせていた。

ある日、現妻とその子供が事故に遭った。男の昔からの友人である男性の車に乗っていた際のことだった。
輸血の際にも子供は自分と妻からは生まれることのない血液型だと知らされた。
激昂するも周囲からは「お三方の関係を黙認されているのだと思っていました」と言われて自分がピエロだったことを思い知らされ、追い打ちをかけるように医師からも「まあ遺ったあの子のこともほどほどにした方が良いんじゃないですか、血も繋がっているわけですし笑」と自分が虐げ続けていた子供こそが自分と血の繋がった子であることを軽い調子で言われ、帰宅し実子にこれまでのことを謝罪しようとしたところを刃物で刺された。
「あんたは何も残せないまま死ぬんだ」という言葉と子どもの奈落の底のような暗い眼を見た男は後悔と絶望に苛まれながら一人で死んだ。