とある工芸品を作るには、とても神経を使う。
緻密な作業の連続で、少しでも間違いがあれば材料も労力も無駄になってしまう場合がほとんどだからだ。
さて、クロキは自宅を兼ねた工房で、たった一人でその工芸品を作っている職人だ。
クロキはとても高度な技能を持っており、正確無比な仕事振りに定評がある。
もちろん滅多に間違うことなどないはずだ。
しかしクロキは、1日に1回は必ず間違えていると言う。
一体何故だろう?
転載元: 「エラーコインの価値の素はエラーを起こさない努力ではなくエラーを見せない努力」 作者: 名無し編集者 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/10976毎日「間違いを修正する」作業をすることにより、修正の仕方を忘れないようにしている。
完成品に間違いがあれば商品にはならず、材料も労力もまるっきり無駄になる。
だが、クロキの技能をもってすれば、完成間際で間違いを修正し、商品になりうる完璧な工芸品を完成させることができる。
ただ、修正するには通常の作業よりはるかに高レベルの緻密さが要求される。
クロキはその「修正する能力」を失わないために、毎日最低1回はわざと間違えて修正を行い、技能を保持している。
もしも、「通常なら絶対に直せない失敗を直す能力」があったなら、それはとてもスゴイことだと思わないか?