お、来たか。
俺、飲み物もう頼んだから、お前もなんか頼めよ。
なあ、俺さ、何日か前にスマホの写真整理してたら、なんか変な写真見つけたんだよ。
これ見てみろよ。これ、いったい何の写真なんだ?
丸が一個だけポツンと写ってて、その下に『怖い……』って書いてあるんだけど……。
俺、こんな写真撮った覚え、マジで全然ないんだよな。
なあ、お前、ちょっと一緒に考えてくれない?
転載元: 「こわっ」 作者: ううらうら (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/11003実は、語り手はサイコパスだった。
祖母のことを「母親のように接してくれた人」と語っていた。
けれど、本当の意味は違った。
母親以上に自分の生活に干渉し、何かにつけて小言を言い、厳しく叱ってくる――そんな祖母だったのだ。
両親はいつも仕事に出ていて、顔を合わせる時間も少なかった。
だからこそ、祖母に対する不満だけが、少しずつ、少しずつ積み重なっていった。
そして、とうとうその日が来た。
お花見に出かける当日。
語り手は、祖母が歩くのが不自由であることを利用し、浴室の入口に濡れた石鹸をこっそり落としておいた。
祖母はそれを踏んだ。
足を滑らせ、その場に倒れた。
家族が駆けつけた頃には、すでに脳内で出血が進んでいた。
かなりの時間が経ってから病院へ搬送されたものの、容体が回復することはなかった。
そして――祖母は亡くなった。
だが、語り手は悲しまなかった。
祖母を死に至らしめた「凶器」である濡れた石鹸を木の床の上に置き、そこに赤い文字で、
「怖い」
と書いた。
そして、その写真を誰にも見せず、自分だけのものとして残した。
それから何年も経ったある日。
語り手は偶然、その日に撮った写真を見つけた。
その瞬間、ある考えが頭をよぎった。
――これを、みんなに見せてみよう。
自分がどんな人間なのかを、友達に知ってもらいたい。
だから語り手は、まるで自分でも写真の正体が分からないかのように振る舞い、友達を集めた。
「この写真、いったい何なんだろう?」
そう言って、みんなに写真の正体を推理させる。
しかし、自分の正体に近づかれそうになると、巧妙に話を逸らして逃げる。
それだけではない。
まるで、この謎を出題している「出題者」さえも自分の思い通りに操るかのように、現実と物語の境界を越えていく。
――第四の壁すら、ためらいなく踏み越えて。
そして、これからもきっと語り手は楽しむのだろう。
幼い頃、自分が祖母を殺したことを。
まるで、ただの偶然だったかのように。
何も知らない人々へ、何度でも、何度でも語り聞かせながら――。
語り手に対して、
「自分が祖母を殺したこと自体が悲しいの? それとも、自分が祖母を殺したんじゃないかって疑われるのが、本当に嫌だったの?」
といった形で質問すること。