望遠鏡ラブな鏡さんは、世界を望遠鏡で眺めるのが大好き。
朝、楽しそうに通学する学生達の青春の1ページや、夜、喧嘩するカップルの修羅場。
もちろん宇宙や綺麗な景色を眺める事もある。
そんな時、彼女は時を忘れて夢中になってしまうものだ。
今日は鏡さんが前々から楽しみにしていた、シンディ祭冬の花火大会の日。
かじかむ手をギリギリ動かして望遠鏡を調節し、観賞にこぎつけた。
(でっかい花火!! 最高……! この日のために生きてる……!!)
だが鏡さんは始まった打ち上げ花火を一割程みただけで、満足して帰ってしまった。
一体なぜ?
転載元: 「レンズ越しの5号玉」 作者: ホワロ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/10661「これ以上はもう無理~!」
かじかむ手を何とか動かして望遠鏡を調節した鏡さん。
だが指が開かず、どうしても微調整が上手くいかなかった。
「う~ん、近すぎ!」
なんとか花火自体は見えるものの、拡大しすぎて全体の一割程しか映っていない。
「まあ、これでも綺麗なんだけどね」
間近で弾ける火の爆発。
肉眼では体験出来ない新しい花火体験ともいえよう。
…………ここまでの調節でも大変だったし、さらに調節して花火全体を映そうとしたら、また調節が狂って見えなくなるかもしれない。
それに、調節するうちに花火大会が終わってしまったら元も子もない。
鏡さんはそう考え、微調整を諦めて、拡大しすぎた望遠鏡で花火大会を観賞する事にした。
(うん……これはこれでまた、綺麗!!)
一割しか見えない花火大会を最後まで楽しんだ鏡さんは、満足気に帰路についたのだった。
答え:
拡大しすぎた望遠鏡の、以降の微調整を、手がかじかんでいた為に諦めたから