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白銀の帳が降りる頃

[20の扉]

身支度を整えたカメオは、進まなくなった将棋の盤面を見下ろし「引き分けで終わってしまったのは悲しいけれど、もうほとんどが銀になってしまっていたものね。」と呟いて自宅の玄関へと向かった。

今後、カメオの購入頻度が落ちるものはなんだろう?

※将棋に関しての知識は、「一対一で駒を相互に動かす競技」程度のもので十分です。

※質問制限はありません。


出題者:
出題時間: 2019年4月27日 12:58
解決時間: 2019年4月27日 13:09
© 2019 つのめ 作者から明示的に許可をもらわない限り、あなたはこの問題を複製・転載・改変することはできません。
転載元: 「白銀の帳が降りる頃」 作者: つのめ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/3138
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答え 文通将棋の相手がいなくなったので【切手or便箋orハガキor手紙】の購入頻度が下がる。

一月に一度の文通を通して将棋を打っていた友人の家族から、彼の訃報が届いたのは昨日の夜の事。
彼と出会って六十年、最期の仕合を指し初めて八年という長い月日を考えれば何があっても不思議ではないし、ぼんやりとだが今回の勝負の終わりがこういう結末を辿るであろう予感もあった。
それでもあの駒達がもう二度と動かないと思うと、寂寥感が胸にじわりと広がって来る。
遠方へと越してしまった彼と最後に会ったのは八年も前の話で、彼は「俺もお前も老けたな。」なんて穏やかに笑っていたっけ。
玄関の鏡で喪服に乱れがないかチェックした私は、自分が酷く落ち込んだ様子でいることに気がついた。
こんな顔で彼を見送ってはいけない。
黒混じりの銀髪を少し乱暴になで付けて、私はドアノブに手を掛けた。


出題者:
参加するには または してください
パトロン:
アシカ人参
と 匿名パトロン 3 名
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Cindy