どこでも帽子

鼠屋敷さんのかぶっている帽子の上には「Hollywood」と書かれている。

その帽子を脱いで鞄にしまったので鼠屋敷さんは行きたかったハリウッドに行くことができた。

一体何が起こったのだろうか？

アメーリカでヒッチハイークしている鼠屋敷さん。

目的地はハリウッド。

「Hollywood」と書かれたスケッチブックを
かぶっている帽子の上あたりに掲げている。

しかしなかなか車は止まってくれない。

そこで鼠屋敷さんはかぶっている帽子を脱ぎ、束ねていた長い髪の毛を下ろした。

今まで帽子をかぶっていた時は一目では女性とわからなかったが、
長い髪の毛を下ろしたことで彼女が女性であることが一目瞭然となった。

女性なら乗せてもいいと考える人の方が多い。

現に今彼女の目の前に一台の車が止まった。

「ハリウッド？ 乗せてあげるよ。 あれ？君、日本人なのか？奇遇だね！ヘヘッ」

田中だった。

鼠屋敷さんはオープンカーに乗っているグラサンの田中がなんか生理的に受け付けなくて、
車から身を乗り出している田中の頭にネリチャギを食らわせた。

その後、別の女性ドライバーに乗せてもらいハリウッドに行けたのでした。

めでたし。