新ラテシン　終わりますか？北風の報復

ある町に旅人がやってきた。ボロボロのマントを羽織った、怪しい風貌の男だった。
彼は酒場に入り、酒を注文した。一杯だけで終え、すぐに出た。翌朝、酒場の裏手で男は死んでいた。一体何があったのだろう？

メラさんの問題なのです

その町は雪が降り積もっていた。
穴だらけのマントを羽織っていた男の身はかなり冷えていたが
その風貌ゆえ、どの店も男に暖かなスープを与えてくれなかった。
しかし酒場の主人は男を不憫に思い
嫌な顔せず身体が温まるお酒を出してあげた。
身も心も温まった男は痛く感動し何かお礼がしたいと主人に頼みでた。
そこで屋根の雪かきをお願いしたのだ。
歳で屋根にあがれなくなってしまい、もし引き受けてくれれば後で食事を与えると言う約束で男は引き受けた。
しかしその後、男は戻らず翌日、屋根の上から落ちて死んでいるのが発見された。
雪を降ろそうとして足を滑らせて落下したのだ。
しかし雪がクッションとなり死ぬことは無かった。
雪にすっぽり嵌り声も出せず男は凍える中で一晩過ごした。
店の裏手は大通りからも良く見え男の姿も多くの通行人たちが見ていた。
しかし誰も男を助けようとはせず見て見ぬふりをした。
男は見殺しにされて死んだ。
何故町人は男をここまで嫌うのであろう?
一体男に何があったのだろう?