【二物衝撃 No.8】木曜日はミックスフライ

日替わりランチで人気の「定食屋 二葉」。
しかし、病気の流行による外出自粛で、客足が遠のき、売上に悩んでいた。

「定食屋 二葉」があることを始めると、店の売上が回復し始めた。
店の前には、人が立つようになった。
しかし、その人たちは店に食事にきたわけではなさそうだ。
その人たちは、どうして店の前に立っているのだろうか？

「定食屋 二葉」はフードデリバリーのサービスに登録した。
注文を受けると、フリーの配達員とマッチングし、お客様の元まで料理を届けてくれる仕組みだ。
元々人気な日替わりランチをデリバリーのメニューに入れたので、あっという間に注文が増えた。

いつの間にか、店の前には注文を待つ配達員が立ち並ぶようになっていた。
配達員は、効率的に注文を受け、配達するために、頻繁に注文の入る人気店の前でじっと佇んでいる。
その様子から、彼らは「地蔵」と呼ばれ、社会問題にもなっていた。
しかしこのお地蔵様は、案外、商売繁盛のご利益があるのかもしれない。